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LATENESS(遅刻)(1)
マリリン・モンローはいつも、そう、ほとんどいつも、時間に遅れてやってき
た。
いつも遅刻して現れる彼女に仕事仲間、友人、そして他の誰もが憤慨していた。
自分の虫垂炎の手術のときでさえ、2時間遅れてやってきたのだった。
「カレンダーには載っているけど、時間どおりだったことはないの」
マリリンが、カメラマンのダグラス・カークランドに言った。このときは30分
の遅刻だった。
「彼女はけっして時間どおりにはやってこなかった。共演者、監督、カメラマ
ンにとってはたいへんなことだった。ただすわって待っているのだ。彼女がい
なければ始まらない。何千ドルもの赤字だ。彼女が遅れれば何百ドルもの余分
な金がかかる。みんながやる気をなくしてしまう。塹壕の中の戦争のようだ・
・・マリリンはわざと遅れてくるのではない。時間の観念が違う。ただ、それ
だけのこと。スイスのチューリッヒにいるちっぽけな時計屋なら、マリリンの
ための特製時計をこしらえることができるだろう」
ビリー・ワイルダー監督
「私が遅れるのではないわ。みんなが急いでいるのよ」
マリリン・モンロー
「マリリンに約束の時間を守らせるように責任を問われていたフォックス社の
人間に言わせると、1日が30時間あるのなら、マリリンはまちがいなくその時
間すべてをかけて間にあわせることができるだろう。どんな前向きな忠告を受
けようとも、彼女は遅れる。彼女の『すぐ行くわ』の範囲は20分以上2時間以
内というものなのだ」
『コリアー』誌1951年
「ねえ、あなたごめんなさいね。でもね、お化粧をしっかりしたあとで、まつ
毛とか口紅とかそういったもの、つけたらいけないんじゃないかしらと考えた
のよ。それで、お化粧を全部落としたのだけれど、今度は何を着ていったらい
いかわからなくなっちゃって・・・」
マリリンが作家のトルーマン・カポーティに。
コンスタンス・コリアーの葬儀に遅れて。
『ミュージック・フォア・カメレオン』(ランアダムハウス 1979年)
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