メディアの帝王のビジネスモデル
米フォックステレビなど保守系メディアを傘下に持つニューズ・コーポレーションのCEO(最高経営責任者)ルパート・マードック。米『フォーブス』誌の「世界の大富豪」にランキングされたこともある。一九九七年にソフトバンクの孫正義とテレビ朝日株を買収したが、朝日側が株を買い戻した。その後、通信衛星放送JスカイBを設立。九八年にはライバルであるパーフェクトTVと対等合併した(スカイパーフェクトTV)。近鉄球団買収で名前が取り沙汰されたこともある。世界でもっとも目立ちたがり屋といわれるメディアの帝王のビジネスモデルはどこにある? 一九一三年、オーストラリア生まれ。父キースは『ヘラルド』紙の編集長として売り上げを伸ばし、社長に昇進した。ヘラルド・グループはラジオ局を買収し、オーストラリアの新聞社としては初めて放送分野に進出。「出版業にかかわる人生は、世界で最もすばらしい。子どもがそれを目の当たりにして魅了されてしまうのは、ちっとも不思議なことではない」(『マードック 世界のメディアを支配する男』ウィリアム・ショークロス著・仙名紀訳・文藝春秋)。二十二歳のとき父から莫大な遺産を引き継いで「世界を敵にまわす戦い」が始まった。ギャンブル的な買収の手法、大衆路線に徹するビジネスモデルも父から受継いだ。魑魅魍魎の世界に生きる男の原点はシンプルだった。オクスフォード大で教育を受けた男はアメリカ国籍を取得。新聞・雑誌、テレビなどメディアの世界戦略を目論見、とりわけ近年はアジアに狙いを定めている。「やりがいのあるゲームだから」。現在七十四歳、父の亡くなった六十五歳を超えた。「拡大か、さもなくは死を」がモットー。引退の時期は「百三十五歳あたりかな」。目下、ニューヨーク五番街の超高級コンドミニアム・四千四百万ドル(約四十六億円)の購入を計画中とか。
2005/3/7 フジサンケイ ビジネス・アイ
















